ebola


本書タイトルは以前から知っていたが、それがノンフィクションだということは知らなかった。ウィルスについて描かれているのをどこかで聞いていたが、それが「エボラ」について詳述されていることも知らなかった。映画『アウトブレイク』は本書の映画化で、その実話を元にしていることも改めて知った。

アフリカ熱帯雨林に生息していた未知のウイルスが、米国の首都ワシントン郊外を舞台にして、”アウトブレイク”が勃発するというシナリオはどう考えても荒唐無稽だ。しかしそれが事実であり、未だワクチンも治療法もなく一度感染したら致死率50 – 90%というこのウイルスの恐ろしさは本書でもって詳細に描かれている。

本書で描かれるウイルスの名は、昨年3月、西アフリカ・ギニアで発生し、今現在これを記している今でも、感染者数は2万人に迫り約7,000人近くの犠牲者を出しながらその猛威をふるっているあの「エボラ」だというから読まない訳にはいかなかった。

書籍の帯にある「緊急復刊」で、長らく絶版になっていたことを思い合わせて、このウイルス感染によって引き起こされる「エボラ出血熱」はほぼ毎年世界に伝えられることなくアフリカの地で小規模に発生していたという点にも、ウイルスの恐ろしい本性の一端が顕われていると思う。

本投稿記事では、エボラ・ウイルスや内容については本書をお読み頂くとして、この『ホット・ゾーン』を読みましたという単なる個人の読書記録に止めておく。それと補足として、ある記事写真をここに備忘録として掲載する。

2015年1月2日(金)記


補遺1:収容先の体育館内にて祈りを捧げるイスラム教徒。
北アフリカから地中海・ジブラルタル海峡を小型船に乗って渡航、スペイン沿岸警備・救命艇で同国タリファ港へ数百名の移民と共に移送される。北アフリカ・中東からの難民・密入国者たち。内乱の戦火や習俗化された日常的な暴力から逃れてきたという。
スペインでエボラによる感染患者が出た時に、その発生源であるアフリカ地域は地中海を挟んで「ヨーロッパ圏」に想像する以上に近いということを実感する。


補遺2:西アフリカのギニアとイベリアの隣国シエラ・レオネはエボラウイルス感染による全被害のほぼ半数を占める。コノ地区のエボラ感染が疑われる犠牲者を取り巻き、その感染の恐怖さえ知らずに群がり写メを撮る人々。
昨日日刊紙で読んだ「エボラ」に関する記事には、国境なき医師団に日本からただ一人参加した医師のコメントが載せられていた。両親をエボラで失った孤児もその症状が現れていないのに隔離場所に押し込まれ闇雲に感染被害を拡大させている様子が語られていた。
from “Reuters, the Wider Image, by Baz Ratner

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